冷え性の原因と改善策
昔から女性に多いと思われている『冷え性』
最近では男性にも『冷え性』が増えてきています。
人は恒温動物と言われていますが、実際には多少の変温機能が備わっていたのです。
しかし、体温の調節機能は文明の発達とともに低下してきているのです。
8つに分けて体温調整を説明致します。
①体温の正常値の間違い
②体温のメカニズム
③食べ物による冷え性
④環境による冷え性
⑤姿勢による冷え性
⑥子供の冷え性
⑦冷え性改善による効果
⑧癌にも効果がある冷え性改善
①体温の正常値の間違い
人の体温は36.0~37.0℃程度が正常値と思われていますが、実際には35.5~37.5℃程度と実に幅があります。
しかし、
1957年に、東京大学の田坂定孝教授らが行った調査によると
調査対象
健康な方10〜50歳代の3094人 (男性1445人、女性1649人)
調査方法
水銀体温計により30分以上わきに挟んで出来る限り正確な体温を計測しました。
結果
平均体温36.89℃ 実質36.55~37.23℃であったそうです。
2008年に、テルモが行った調査によると
調査対象
1年以内に体温計を購入された方全国にお住まいの親子
調査方法
インターネット・リサーチで有効回答数1000サンプル 調査期間は2008年5月9日~11日
平熱調査;あなたは、あなたご自身とお子さまの「平熱」は何℃だと思いますか。(ご存知の方は0.1℃単位の数字を以下に記入してください。)
結果
平熱の平均は、親36.14℃、子供36.39℃
調査方法が全く違うので比較検討が不完全ですが、低体温になって来ていると思って間違いないと思われます。
※一日でも計測時間や環境、体型によっても差が生じ、朝か夜かによっても1℃以内ですが差が生じる可能性があり、実質の調査はないようです。
ですので、1957年調査の平均体温36.89℃ 実質36.55~37.23℃を基準に考えて行きましょう。
②体温のメカニズム
体温を調整するのに必要なのは酸素、食べ物、血液、細胞、内臓、排泄などが関与します。
まずは酸素ですが、エネルギーを産生、燃焼する際に必要になり、血液内の鉄と結びつくことで酸化鉄にもなります。
また体内の塩分とも関与し、塩分が鉄の酸化を助けることによって発熱量を多くするのです。(カイロの機能と同じです。)
昔から冬には漬物など塩による保存食を食べることは、からだに合っていることになります。
血液には体内の熱を輸送する役目も行い、末梢まで熱を運んでいきます。
十分な血液循環がないと末端冷え性という状態になります。
細胞にはTCAサイクル(またはクエン酸回路)と言われるエネルギーを産生する機能があります。
ほかにも細胞内でのエネルギー産生能力があり、これが筋肉で使われることで熱が産出されるのです。
内臓にも発熱する機能があります。内臓は体内でいつも動いている状態です。
内臓同士がすれあうことや、内臓にも平滑筋と言う筋肉があり発熱するのです。
排泄は熱を奪う役割があります。老化とともにトイレが近くなると冷え性になりやすい原因の一つになるのです。
③食べ物による冷え性
昔の生活では冬には冬に収穫される食べ物を食べていました。
今では冬にも夏に収穫されるものが、冬にも食べることが出来るようになっています。
野菜が大切だと言われる反面、からだを冷やす夏野菜を食べてからだを冷やしているのです。
旬の魚やその土地の特産の魚はからだ作りをサポートしてくれます。その土地柄に合ったものがからだにとっても良いものになるからです。
最近は血圧の上昇を嫌い減塩傾向ですが、良質な塩分は体内には必要な物になります。
血圧上昇は精製塩によるものであるとも言われており、自然塩など良質な塩分をしっかり取るようにしましょう。
逆に、甘い物は内臓の動きを悪くすると言われています。これによって体温を上昇させにくくします。
完全に断たなくてもいいと思いますが、控えるようにしてください。
④環境による冷え性
80年代までは石油ストーブが主流でしたが、石油価格の高騰や電気価格の低下でエアコンが普及しました。
また、子供さんの火傷や高齢者の火事などを考えると、エアコンの方が安全でもあるからだと思われます。
しかし、ストーブは輻射熱であり、からだの内部まで温める性質を持っていますが、エアコンは温めた空気であるために、からだの上半身を中心に表面的だけ温かく感じるのです。
表面的に温められたからだはすぐに冷めてしまい、寒暖の差によるヒートショックを発生させるのです。
ストーブなどの輻射熱は血液も温め、全身が温かく感じるのです。
夏の冷房は特に冷え性を起こしているようです。
冷房は上半身を冷やすために、かなり低い温度にします。
冷たい空気は下に集まるため、下半身の冷え方は相当強くなるのです。
また、夏には入浴もシャワーだけであったり、からだを心から温める時がなくなっています。
これらによって、ひとの僅かな体温調整機能が、冷えたからだを維持するように変化させているのです。
⑤姿勢による冷え性
人は自分のからだを使った動力が減少してきており、パソコンやスマホなど下を向いた生活が増えています。
当院では、こう言った冷え性に対して施術を行いますが、かなり内臓が圧迫され熱の産生を妨げている姿勢が増えています。
また、股関節の前側には足へ行く血管が通っていますが、圧迫されて循環が滞ってしまっている方を多く見受けます。
手の冷え性は前肩(肩が前に落ちている)に多くみられ、鎖骨周囲で血管が圧迫されているのです。
姿勢を正そうと頑張っている姿勢は、手足の血管を余計に圧迫します。
殆どの方は正常に姿勢を正すことが出来ていないのです。
⑥子供の冷え性
70年代から80年代の小学生は体操服にジャージなど薄着の子供がたくさんいました。
また、冬でも寒さに負けずに外で遊ぶのが普通でした。
最近は寒さに弱い子供さんが増えていると聞きます。
原因で考えられるものは
外で遊ばないことでも筋力の低下を一番の原因と思われますが、前述した食事、環境、姿勢などによる影響が強いと思われます。
子供は味の濃いものを好みますが、親は薄味になった結果としても低体温を起こしているのです。
また、赤ちゃんの頃から寒いと思ってエアコンの中で厚い布団。
これでは体温調節機能を低下させているようなものです。
赤ちゃんに暑さや寒さを経験させてあげることで、脳に刺激になり脳が発達するのです。
熱中症や凍えるようなことをするわけではなく、しっかり感じさせてあげることが重要なのです。
⑦冷え性改善による効果
冷え性改善と言っても実際には内臓環境と循環、食事を改善させるです。
当院では内臓環境と循環に対しての施術を行い、姿勢まで改善する調整を行います。
うまく改善することが出来れば以下の効果が期待できます。
・免疫機能が改善し、風邪など病気になりにくくなる。
・肌への循環も改善することにより、美肌効果も期待できます。
・内臓環境が整うことにより便秘にも効果が期待できます。
・内臓による子宮の圧迫が解消することで、生理痛などの改善が期待できます。
・子宮などの血液循環が改善し、不妊にも効果が期待できます。
・内臓温の上昇によるダイエット効果。
ご自身だけで行う場合の効果は限定的になると思われます。
⑧癌にも効果がある冷え性改善
低体温の人は癌の発生が多くなると言われています。
実際に癌は健康な人にも常時発生していると言われており、それが大きくなるかどうかが発見に繋がるのです。
約40℃で癌は消失すると言われており、高熱を出すと癌が消えると言われています。
直腸温でわきの0.5~1℃高く、腸の内部になると高い人で40℃近くになるそうです。
正常な内臓温度の方は癌が消滅するはずなのです。
まとめ
いかがでしたか?
少しでもお役にたてれば幸いです。
ご自身での改善は限定的になりますので、お近くの内臓整体などに行くのも良いのではないでしょうか。
当院での冷え性整体はこちら→ 冷え性改善