「不調のあるところ = 問題のあるところ」とは限りません。 本当の原因は人によってさまざまです。一口に腰痛といっても背骨のズレが原因の人もいれば、足首が原因の人もいます。また年齢を重ねるうちに不調箇所が多ければ多いほど、それらが連動して原因を特定するのは簡単ではありません。逆に、不調箇所の少ない若い方の場合、原因が目立つため特定しやすい傾向にあります。

まずは病院での診断名や症状にとらわれず、脳・骨格・筋肉・神経・内蔵・循環・呼吸に対して独自の全身的な評価を行い、一つ一つを根気強く調整しながら、奥深くにある真の問題を探っていきます。根本原因が分かれば、そこに対してピンポイントな施術を行います。これによってかなりの効果が期待できます。

すべての人は元々自然治癒力を持っていますが、慢性的な痛みや打撲、骨折など、過去の様々な問題で低下させてしまっています。人は痛みや不調を感じないように体をねじったり、歪ませたり、動かないようにしたり、自然に行っています。これにより、負担が他の部分に溜まって、新たな痛みや不調を発生させます。

なので、特定の箇所だけでなく、全身を調整することでバランスが整い、不調部分に対して負担が減り、元々の自然治癒力が十分に発揮します。自然治癒力の滞（とどこお）りを開放するのことで、自分自身で治そうとする力が出現するのです。

障がいのシステムを理解しているからこそ、そこに負担を減少させる整体ができる。からだのバランスが整うと、あなたがどれだけ我慢していたかビックリするはずですよ。台風一過の晴天で虹が出る!そんな晴れやかな感覚でしょうか。

多くの手技治療は不調の部分ばかりに傾倒してしまい、あなた自身の状態にマッチした整体ができていないのです。不調部分に固執してしまうと、症状によっては改善が遅れ、根本解決にならないこともあります。あなたの重心位置や動き、痛みを避けるような代償動作、過去のケガによる歪み、食べ物や精神症状など多くの要素が関与しているのです。

だから、腰痛だからといって、すべて同じような一般的なことをするような整体では、その方の本当の原因を知ることができませんし、変化さえもありません。

私は理学療法をベースに、10種以上の手技を習得しています。特定の手技だけでは調整に限界が生じます。この部分はこの技術では調整が難しい、そんなときには他の手技を使う、といったさまざまなアプローチを行います。数を自慢したいのではなく、あなたの症状に合った施術を行えるということです。つまり、技術優先ではなく、あなたのからだ優先なのです。