座ると尾てい骨が痛むのはなぜ?
「子供のころから体操座りを行うと尾てい骨(お尻の真ん中の骨)が痛くて、長い時間座るのが苦痛だったんです。」
「椅子に長時間座ると尾てい骨(お尻の真ん中の骨)が痛いのは普通ではないのですか?」
尾てい骨と言われている骨は尾骨と言ってお尻の真ん中にあるシッポのなごりと言われている部分です。
「真ん中に出っ張っているから当たるのは当たり前だと、、、思っていました。」
そんなことはありません。
尾骨の問題は年齢とともに原因不明のからだの問題が出てきます。
尾骨には終糸という脊髄(背骨の中にある神経)を引き下げて固定する組織があります。
尾骨が長期間圧迫されることによって、尾骨が左右もしくは内側に曲がることがあります。
尾骨が曲がることによって、この終糸を通常よりも引き下げてしまい、脳から体全体の神経を強く引っ張ってしまうのです。
これによって脳から全身的な症状が出現することがあるのです。これは脊髄終糸症候群(緊張性脊髄終糸・脊髄牽引症候群)の症状と同じになります。
①尾骨が曲がってしまう原因
- 子供のころの体操座り(お山座り)
- 尻もちによる強打
- ソファーなどにお尻の後ろで座る(仙骨座り)
- 内臓の手術
- アスリート系のスポーツ選手
- 出産後の仙骨(骨盤)のズレ
- 喘息など呼吸状態が悪いこと
- 更年期 など
②尾骨の曲がりが起こす症状
症状は人によってなにが起こるか分からない所があります。2つ以上の症状がある場合は尾骨の曲がりがあるかもしれません。
頭痛、腰痛、肩こり、坐骨神経痛や大腿神経痛、側弯、脊柱管狭窄、手足の麻痺や痛み、全身や手足のシビレ、めまい、呼吸困難、記憶障害、平衡感覚の障害、便秘、不妊、不眠症、食欲低下、頭がボーっとする、耳鳴り、うつなど精神的な症状、お尻が四角くなど体型変化、など様々な症状が出現する可能性があります。
③尾骨の問題が起こっているか確かめる。
これははっきり言って難しいです。自分自身で触ってもそれがズレているのかどうかはっきりしません。尾骨の問題は骨盤の動きと相対的に判断しなければ分からないからです。
触ると痛い、座ると痛いなどは坐骨が曲がっている可能性はかなり高くなります。また、ソファーなど椅子にはもたれて座る傾向の方は曲がっている可能性は高くなります。
④尾骨を治すのは早い方がいいのか?
10代でも体操座りを行うことで、尾骨はずれてしまっています。また、最近はソファーで座ることが多くなり、ずれている子供も増えています。
尾骨は曲がったままで成長することによって、側弯が出現しやすくなりますので、出来るだけ早いうちに治す方がいいでしょう。
20歳を超えると尾骨の調整は難しくなってきます。20代の間に治しておくことがベストだと思われます。
30代になると尾骨の問題が体調や姿勢変化を起こし始めます。
40代になるとこれによって姿勢は大きく崩れて、体調不良もかなり強くなってきます。
女性で不妊傾向な場合は、骨盤や内臓だけではなく尾骨をしっかり治してもらう必要があります。
⑤どこでも治せるのか?
はっきり言って治すのは難しい見極めと技術が必要です。10代から20代でしたら、骨盤の機能をキチンと見ることのできる整体なで可能だと思われます。
尾骨の問題は殆どないと思っていても、体を調整していくと尾骨の問題が隠されていたことが多く見受けられ、ほぼ全ての方に調整を行います。
子供のころに体操座りをしている日本人は、殆ど尾骨に問題を持っていますので、問題ないことはまずないと思ってください。
今回は少し難しい内容かもしれませんが、これはかなり大切な内容になります。
ただ、「骨盤を治せばすべてが治る」のように尾骨を治せばすべてが治るということではありません。
動物はしっぽが急所であると言われることがあります。人間も動物であり、尾骨は大切な部分であると知っておいてください。